六甲山ビジターセンター Mt.Rokko Visitor Center

六甲山の学び

“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

てんきとくらす

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2020年7月30日

六甲山の自然に浸って考える

今日、記念碑台ガイドハウスの気温は、正午現在26℃です。ということは、市街地は30℃を超えているでしょう。風が吹くと、心地いいですよ。ヒグラシとエゾゼミの合唱も聞こえます。山麓では早朝と夕方聞こえるヒグラシの鳴き声が、ここでは真昼に聞こえます。

記念碑台の駐車場には、タマアジサイ(アジサイ科)が咲き始めました。アジサイの中では、遅い時期に咲く種類で、つぼみの時ボールのような形から名前がついたようです。下の写真から、つぼみの状態がわかるでしょうか。

 

開いた花の飾り花の数も控えめで、少し小振りです。梅雨の終わりを告げるアジサイ代表という趣ですね。少し涼しい山間部で育つということから、市街地では見られないでしょう。

記念碑台周辺で、今、足元に一番目立つ黄色の花と言えば、何だかわかりますか?

 

ダイコンソウ(バラ科)です。下の方の葉がダイコンの葉に似ているから、この名前になったそうです。ダイコンは、アブラナ科ですが、これはバラ科です。

記念碑台から高山植物園の方に向かう道に、脚の長い虫がいました。この時期に多く出てくるようですね。

 

なかなかじっとしてくれないので、うまく撮れていませんが、どこにいるか分かりますか?ザトウムシと言って、長い脚で行く手を探りながら歩くので、座頭(盲人)という名前がついたようです。8本の脚があって、クモに似ていますね。

ブナの道の看板がありました。温暖化の影響でしょうか六甲山に自生するブナの幼木はあまりなく、このままでは六山にブナの木がなくなってしまうことから、ボランティアの方々が、植樹しました。そのブナの成長を見られる道なのです。六甲山の何か所かに植樹地が見られます。その看板の足元に白い花が咲いていました。

 

ヒヨドリバナ(キク科)です。ヒヨドリが鳴く頃に花が咲くから、ヒヨドリバナと言われる説がありますが、ヒヨドリは、この頃では年中鳴いていますから、それでは、1年中花を咲かせておかなければなりませんね。それよりも花柄を火おこしの材料にした火取花から名前になった説の方が納得するかもしれません。このヒヨドリバナに似た秋の七草のフジバカマが、兵庫県のレッドデータAランクで絶滅に瀕しているのは悲しいことです。

しかし、昨日は、うれしい昆虫にこの近くで出会いました。子供たちに自然の素晴らしさを少しでも体感させたい願いの環境学習プログラムの下見観察をスタッフのみなさんとしていた時のことです。

 

何やら黄色の光る虫がいました。キベリハムシ(ハムシ科)です。神戸の六甲山以外には、見られない昆虫です。

外国(おそらく中国か韓国方面)から船で紛れ込んできたようで、神戸の六甲山に住んでいます。サネカズラやマツブサを食草としていますが、六甲山にはどちらの草もあります。六甲山は、少し周りの山々と離れているのと移動距離が少ないので、他の山へ移っていかないのかもしれませんね。

今朝は、NHKより六甲山について、電話取材がありました。新型コロナ等の影響下での山の様子などについてでした。

それも手伝ってか、自然をいかに健全に保ちながら、多くの方々に六甲山のよさを伝えていけばよいか、ブログ作成しながらも考えさせられる一日となりました。

 

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