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“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

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2022年8月12日

晩夏の花のバトンリレー

今日の記念碑台、午前10時の気温は、23℃。じっとしていると肌寒い、という人がいるぐらい。

神戸市街地では、きっと灼熱のことでしょう。

晩夏の花が咲き始めていないかと、ホテル自然観察コースを久しぶりに歩きました。

つる性の植物が早速、目に留まりました。2種類ありました。

よく似ている花でしょう。花びら4枚。雄しべがたくさんありますね。でも、よく見ると違いが分かってきます。

左側が、ボタンヅル(キンポウゲ科)と言って、葉の形がボタンに似ているのです。

右側は、センニンソウ(キンポウゲ科)と言い、果実は、柱頭が伸びてきて、白色の毛で覆われて、仙人の髭みたいだ、ということで、名前がついたそうです。ボタンヅルの方が若干、早い開花のように思われます。センニンソウは、六甲山上では、咲き始めたばかりです。この白さが真夏の陽光に照り輝いています。キンポウゲ科の花は、ピカピカ輝いている印象があります。

足元には、白と赤の花が咲いていました。

ゲンノショウコ(フウロソウ科)の白色と赤色の花です。

この花の色を源平の紅白に見立てて、白が東軍の源氏。赤が西軍の平氏、ということで、

東国に白色が多く、西国に赤色が多いという話がありますが、六甲山にはどちらもあります。

その話の信憑性は置くとして、このゲンノショウコが昔の三大民間薬であったことは信憑性はあります。

下痢などへの薬効性は、すぐに表れるということで、『現の証拠』というようです。

他の花では、ダイコンソウ、アキノタムラソウ、ヒヨドリバナ、クサアジサイなどが咲いています。しかし、今年は、ホツツジの咲くのが少し遅いようです。7月にもう咲いていたこともありました。

今年のホツツジ(ツツジ科)は、まだ、こんな具合です。ピンクも鮮やかに咲くのは、少し待たなければなりません。

しかし、だんごの奥池を少し過ぎた辺りで、あったぞ!!と思わず声が出ました。今年、初めてお目にかかりました。

ヤマジノホトトギス(ユリ科)です。鳥のホトトギスの胸毛の斑点模様が花にあるから、ホトトギスとなったようです。花びらは6枚あります。その上に雄しべが6本、さらにその上にホトトギス模様の雌しべが3裂しているのがわかるでしょうか?この鮮やかな花が見られて、うれしい限りです。

そして、今年初めて見る花をもう1種類発見。

ガガイモ(キョウチクトウ科)です。今咲き始めたばかりの様子。やっぱり六甲山上は、下よりも開花が遅いですね。しかし、今年は、花によって随分開花時期が例年とずれている様に思うのです。春や初夏の花々は、いつもより早目に咲いたのが多いようで、夏の花は、少し遅れ気味ではないでしょうか?早く暑くなりすぎた今年の気温のせいが考えられるかなあ~。

でも、晩夏の花のバトンリレーは着実に始まりました。

今日は、記念碑台上空の空は、一日中曇り空でした。風が吹くと涼し気です。ガイドハウスには、親子で、虫や花について、観察して尋ねてこられる人もいました。子どもさんにとってはいい夏休みになったことでしょう。

土日祝日は、11時と1時30分から、無料で、自然観察会を行っています。涼しい風の中、ぜひ、お子さんにいい体験をさせてあげてくださいね。

 

 

 

 

 

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