六甲山ビジターセンター Mt.Rokko Visitor Center

六甲山の学び

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2021年1月28日

厳しい冬を耐え忍ぶ草木たち

朝9時に六甲ケーブルに乗り、山上駅(標高約720m)に着くと気温3.5℃。今冬の寒さに体が慣れてきたのか比較的暖かく感じ、手袋をしなくても、大丈夫なほどです。

でも、ずっと山の上の植物たちにとっては厳しい冬です。冬をどうして乗り切るか、ということを見ながらビジターセンターまで、ゴルフ場方面経由で歩きました。

山上駅を出てすぐにあるのは、夏にはピンク色のきれいな花をつけていたネムノキです。

ネムノキは、マメ科なので、種が入っていたさやが残っていました。水分が少なくてすむ種になって冬を越すというのは、植物にとっての強力な戦略の一つです。

スギやヒノキの常緑針葉珠の下の日当たりのよくない場所には、アオキ(アオキ科)の実がたくさんありました。これも実の中の種で、冬を越して子孫を増やす作戦ですね。

これは、何かわかりますか?

これは、タラノキ(ウコギ科)の冬芽です。トゲトゲが目印です。春になると、ここから山菜で有名なタラの芽が出てくるのです。冬の間は中身を寒さから守るしくみになっています。樹木は、木の芽を守るために、工夫しているのです。

こんな冬芽もあります。

これは、シロダモ(クスノキ科)という樹木の芽です。中身を何重にも鱗のようなもので守っているので、この冬芽を鱗芽(りんが)と言います。これなら寒さを乗り切れそうですね。

また少し違った冬芽を見つけました。

これは、ムラサキシキブ(シソ科)と言って、秋に紫色の実をつけます。これは、よく見ると模様がありますね。

何の模様かわかるでしょうか?

正解は、葉っぱの葉脈なんですね。鱗のようなもので守られていないので、裸芽(らが)と言います。裸(はだか)と聞くと寒そうですね。

こんな葉っぱを見たことがありますか?

葉が、丸く反り返っているのがわかるでしょうか。これは、スイカズラ(スイカズラ科)と言って、ツル性の植物です。どうして反り返っているのでしょうか?

日本の冬は、寒さとともに乾燥しています。植物にとっては、乾燥も大敵です。葉の裏に水分を蒸発させる気孔という窓があるのですが、こうやって葉の裏側の面積を少しでも縮めて水分の蒸発を防ごうと涙ぐましい努力をしているのです。このスイカズラの別名を忍冬(にんどう)といいます。正に冬の寒さを忍んでいるのですね。

というように、観察をしている間に、六甲山上の中心の場所にやってきました。立札に注目!!

海抜805mと書いてあります。ここから200mほど西に歩くと記念碑台のビジターセンターです。

10時前に記念碑台到着。

冬場は、ビジターセンターの室内で飲食できるスペースがありますし、お湯サービスもあります。

寒いですが、ぜひご来館ください。