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2015年6月4日

芒種(ぼうしゅ) 六甲山自然歳時記(5回)

6月6日から、二十四節気では「芒種(ぼうしゅ)」です。芒種の芒(のぎ)とは、稲などの穂の先についているトゲのようなもののことで、この芒がある稲をまく頃という意味です。昔の田植えは、現在よりやや遅いこの時期でした。
芒種の頃に、西日本では梅雨(つゆ)に入ります。気象庁は6月3日、近畿地方が梅雨入りしたとみられると発表しました。
今年は、平年より3日早いとのことです。六甲山では、ようやくアジサイの花が色づいてきました。

今回ご紹介する生き物は、アリマウマノスズクサ(有馬馬の鈴草)とジャコウアゲハです。
アリマウマノスズクサは、六甲山を代表する植物の一つで、裏六甲の有馬あたりに多く見られます。世界的な植物学者の牧野富太郎氏が、有馬で見つけ命名したのが和名の由来です。

アリマウマノスズクサの花と葉


つる性の多年草で、5~6月、実の形が「馬の鈴」やサキソフォンに似た様なユーモラスな形の花をぶら下げています。六甲山の山麓から山上にかけて日当たりのよい雑木林や、道端などでよく見られます。

ジャコウアゲハは、体長10㎝程のアゲハチョウの仲間です。この幼虫は、ウマノスズクサの仲間の葉を食べますが、その葉には、昆虫に効く毒や鳥のきらいな毒をもっています。ジャコウアゲハの成虫は、この毒をためていて、ゆらゆらと飛んでいますが、鳥に食べられることはありません。

ジャコウアゲハの成虫

(みみより話) 二十四節気は、自然や生き物の季節の移り変わりを知る目安。

4月から、このブログで、六甲山の自然の話題を二十四節気毎に記載していますが、この「二十四節気」は、太陽の動きに連動して中国黄河流域の自然環境のもとで考えだされたもので、日本には奈良時代に伝わったとされ、日本の気候とは、少しずれています。
1年を春夏秋冬に分け、それをさらに6つに分けて24の期間(気)として、それぞれに季節的な特徴を表す名称をつけたものです。
地球上の生き物は、太陽と月の影響を受け、太陽の傾きが暑さ寒さに影響し、月の巡りが潮の満ち引きや大潮小潮をもたらしますが、動植物はこれらの変化に合わせて成長しています。
暦は、ただ単に日付を追うものではなく、生きものの指標でもあるのです。
二十四節気は、毎年同じ時期に同じ節気がめぐってきます。そして、節気の間隔が一定で半月ごとの季節変化に対応できるので、昔から、天候に左右される農業の目安として大変便利なもので、季節を知るより所でもあったため、天候や生き物の様子を表す名前がつけられています。

太陽の運行と節気の関係図