“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2023年6月7日
6月に入ると早くも梅雨入りです。六甲山の登山道も雨で足元が悪く注意が必要です。
初夏の六甲山といえば欠かせないものがあります。梅雨に良く似合う植物と言えばアジサイ。六甲山で自生するアジサイで最も多いのはコアジサイで、山麓から山上まで登山道一帯が青紫の花で染まります。まだ咲き始めたばかりなので、しばらくはハイカーの目を楽しませてくれるでしょう。爽やかな香りが辺りに拡がるので、梅雨の湿っぽい気持ちを吹き飛ばしてくれます。
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六甲山上には多くの池があります。六甲山開発が華やかな頃、冬に池にできた氷を切り出して夏まで保管、街に運んでいました。運んでいたルートにはアイスロードと言う名前が残されています。
ビジターセンター北側の観察コースにある二つ池はそのような池の1つです。初夏のこの季節になると、池の上に張り出した木の枝にモリアオガエルが卵を産み付けます。卵の白い塊が卵嚢で、卵を排泄物で固めたものです。その卵嚢を今年も発見しました。まだ数は少ないのですが、これから増えてくるでしょう。
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6月に際立つ植物としてタンナサワフタギがあります。山麓には少なく、六甲山上部の特徴的な植物の1つです。コアジサイと同様に、各所で白い花が咲き出しました。よく似た種の「サワフタギ」は六甲山には自生していませんが、兵庫県でも中部以北にはよく見られるようです。実が熟すと、タンナサワフタギが黒くなるがサワフタギは美しい瑠璃色になるので見分けられます。
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足元にも白い花が絨毯のように広がっています。エゴノキの花です。足元の花を見てエゴノキだと気づくことが多いのです。ツバキと同様に、花弁が離れずに花全体がぽろぽろと落ちるのが特徴です。
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ビジターセンター北側の観察コースには、ここ以外では見ることが少ないヤマシグレと言う植物があります。そのヤマシグレの蕾が今年も色づいています。この花の開花は、筒状のままで先端が少し開く程度で赤く色づいて終わります。
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ハナイカダは、5月18日のブログで葉の中央辺りに開く花を紹介しました。そのハナイカダが実を付けています。葉の中央で開いた花が同じ場所で結実しているのです。この後で実が黒く熟すので、しばらく見ることができます。
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花いっぱいで華やかだった春は過ぎましたが、このように六甲山上には、街では見ることが少ない様々な形態の植物が見られます。また、花期が過ぎた植物が結実して、美味しそうな実が熟しています。身近な六甲山で爽やかな空気を吸いながら、植物の不思議さや自然体験をしませんか。日常生活を離れて心豊かな時間を過ごしましょう。
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