“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2022年4月20日
ここ1週間ほど、グッと暖かくなり、春花が一段と進んだように感じます。
午前10時のガイドハウスの気温は15℃。
六甲ケーブル山上駅に向かって写した風景。ヤマザクラやオオシマザクラがちょうど今、六甲山では、点々と見えます。ガイドハウスから、”自然探索ツアー”のホテルコースで今、旬の花々を探すことにしましょう。駐車場の奥からスタートするコースです。
まず、たくさん咲いているのは、スミレの仲間たちです。
この気品のある顔立ちのスミレは、ニオイタチツボスミレ(スミレ科)です。鼻に花を近づけると、淡いいい香りが漂ってきます。この香りで虫たちを集めるのですね。
すぐ隣に、もう少しピンク色のスミレがありました。
シハイスミレ(スミレ科)です。この写真を見て、何か気が付くでしょうか?花びらの後ろ側に、棒のようなものがあるでしょう。これは、距(きょ)と言って、どのスミレにもついているのですが、このシハイスミレの距は、とっても長いですね。この距の中に虫たちが欲しがる蜜が入っています。この距の奥までたどり着ける虫だけが、蜜を享受できるのですね。その距にたどり着くまでには、たくさんの花粉が虫についてしまうという作戦をスミレはとっているわけです。蜜と花粉の交換です。ギブ&テイクですね。
山麓の方では、もう満開ですが、記念碑台周辺(標高約800m)では、今、やっと咲き始めたクロモジ(クスノキ科)です。クスノキ科の植物は、香りがするものが多く、このクロモジも心地よい香りがします。六甲山ではよく見られる春の日和に照らされて輝いて見えますね。
大きく見えますが、この紫の花は、たったの1cmです。キランソウ(シソ科)と言います。小さい花ですが、これが地面一杯にびっしりと敷き詰められるように広がります。
別名、「地獄の釜の蓋」と言われます。このびっしり敷き詰められた下には、地獄があるので、みなさんが落ちないように、蓋をしてくれている、と言われます。
六甲山の地面をこの季節、注意深く観ているとお目にかかるかもしれません。
最後は、セントウソウ(セリ科)です。上の写真は、花びらが5枚ということが分かりますね。漢字では仙洞草と書きます。人里離れた仙人の住む仙洞にような場所に咲く花という意味でしょうか。下の写真のように、花茎が凄く伸びてきます。ちょうど近くを通りかかったご婦人が、これを見て、「線香花火みたい。」と言っていました。
あまり六甲山にもよくある花ではありません。ひっそりと咲いているので、見過ごしてしまいそうです。
春花本番を、ぜひ六甲山で、ご覧ください。土日祝日は、観察会の用意もバッチリです。午前11時とごご1時半から出発です。
記念碑台のガイドハウスを訪れてくださいね。
待ってま~す。
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