六甲山ビジターセンター Mt.Rokko Visitor Center

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2015年7月9日

小暑(しょうしょ) 六甲山自然歳時記(第7回)

7月7日から7月22日まで、二十四節気では「小暑(しょうしょ)」です。小暑とは、暑さが日増しに加わってくる頃という意味です。梅雨がそろそろ終わりをつげ、もうすぐ夏本番です。
六甲山ガイドハウスの横のヤマアジサイが、「六甲ブルー」といわれるように青く色づき一段と鮮やかになってきました。

ガイドハウス横のヤマアジサイ

梅雨明け頃には、梅雨前線が発達して大雨が降ることが多いといわれます。六甲山は、花崗岩を中心とした山で少しずつ風化が進んでいるため、ひとたび大雨が降ると、洪水や土砂災害が生じやすいので心配になります。
六甲山上で、アジサイの根元付近にある白い不思議な花のような生き物を見ましたので紹介します。ハマウツボ科の寄生植物で、「キヨスミウツボ」(清澄靫)です。他の植物に寄生して養分を得るため、葉緑素が無く白色ですが、芳香がありハチが蜜を吸いにきていました。

寄生植物のキヨスミウツボ

花の時期は、6月下旬から7月上旬で、花冠は細い筒状で5㎝程の地味な花が咲いています。名前の由来は、千葉県清澄山で採集され、花がウツボグサに似ていることからです。まれにしか見つからない貴重な植物で絶滅危惧種に指定され、兵庫県と神戸市では共に、Bランクに指定されています。

(みみより話) アゲハを育てて「生き残り作戦」を観察しよう

 ナミアゲハ(アゲハ)は、六甲山をはじめ、日本各地で身近に見られるチョウです。幼虫がミカン科の植物を食べるのでエサも手に入りやすく、卵から成虫のチョウになるまで約1ケ月半ほどで、初めての人でも育てやすいので、飼育して観察を楽しんでください。
 アゲハは、卵の時から多くの天敵を持ちますが、工夫しながら成長し、数匹だけが親のチョウになります(一生で約100個の卵を産み、このうち成虫になるのは、2個程度です。)この天敵がいなかったら、アゲハの数が増えすぎ、エサが不足して滅んでしまいます。天敵は、実はアゲハが生き続けるための役割を果たしていることもわかります。

鳥のフンのように化ける幼虫

鳥やハチなどに対する、アゲハの生き残り作戦を見てみましょう。
①黄色いまん丸の形の卵を、葉の裏に1個づつ産み、目かくし作戦。
②小さい幼虫(1~4令)は、黒と白で、鳥のフンのようにばける変身作戦。
③さなぎになる前の5令は、緑色になり葉っぱにかくれ見つけにくいかくれんぼ作戦。また、敵が近づくと頭から、くさいにおいの角をだし、おどかし作戦。

緑色で驚いた時に肉角を出す五令幼虫

④さなぎは、枝に糸で固定して動かなく、枝とそっくりのかくれんぼ作戦。
ひらひらと優雅に飛ぶ姿は、命をつないだ幸せを謳歌して舞っているかもしれません。