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2015年7月5日

マタタビの花と葉っぱのお化粧

記念碑台の近くで、マタタビの花が咲いていました。

近寄ると、品の良いちょっと甘い 香水のような香りがしました。
花には雄花、雌花があります。
雌株には、花弁の無い雌花か、まれに白色五弁花の両性花を下向きにつけます。
お茶の花や梅の花に似て、白い五弁花。
花の形から、ナツウメ(夏梅)とも呼ばれます。

花の咲く時期にには、葉の一部分が白くなり、
あたかも半分白粉(おしろい)でお化粧をしているようです。
ドクダミ科のハンゲショウ(半夏生・半化粧)も同じような白い葉っぱの姿を見せます。
お化粧をした葉っぱですが、下から見上げると・・・

緑色なのです・・・葉っぱの表側だけ、白い、不思議ですね。

なぜ葉っぱの上(表)だけ白くなるのでしょう。
また、白くなることにより、どんなメリットがあるのでしょうか。
なんでもマタタビの白い葉は、虫を誘うためだと考えられているそうです。
多くの昆虫は白や黄色の花に飛んでくるそうです。
お化粧をしたような葉で虫を近くまで誘って、虫を寄せるために、真っ白になる。
葉の陰にある、梅に似た良い香りの花まで来てもらうためでしょうか。

木立にからまったツルの枝先の葉は、白と緑にくっきりと区分けされ、
茎からのびた細い花柄の先には1cm程の、白い鈴のような形の花がついて、
可憐な花と、モダンアートのような葉の組合せです。
自然の造化の妙とでも言いましょうか・・・
少し前まで、緑一色だった葉っぱが魔法をかけられたようです。
毎年、梅雨頃になるとまたたびの白い葉で彩られ、
梅雨が過ぎる頃に何も無かったのように、元の緑に戻っています。

マタタビ (木天蓼)マタタビ科 マタタビ属 学名:Actinidia polygama

猫にマタタビと言いますが、
ネコ科の動物はマタタビ特有の臭いに恍惚を感じて、
ライオンやトラなども特有の反応を示すそうです。

疲れた旅人がマタタビの実を食べたところ、
再び旅を続けることが出来るようになったことから、
「復(また)旅」でマタタビになったといわれています。

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自然保護センターの側には、オカトラノオが咲いて、
来訪者の方の目を楽しませています。
「下から咲きあがっている様子が素敵」だとおしゃっておられました。

花穂が、虎のしっぽに例えられてオカトラノオと命名されたそうです。
山の案内人の観察コースは、まだツボミですが、もうすぐ咲いてくることでしょう。

今朝9時のガイドハウスの気温は13℃。お天気は曇り。

大阪からの団体見学ツアーのみなさま
また、幼稚園の子供たちがたくさん訪れ、賑やかな一日でした。

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