“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2018年9月29日
本日、六甲山ビジターセンターのレクチャールームで、
2018年度の第7回目の環境学習プログラム
NPO法人六甲山の自然を学ぼう会主催の
六甲山の自然と友達になろうⅡが開催されました。
アサギマダラの渡りを見て、マーキングに参加する予定でしたが、
台風24号の影響により、あいにくのお天気となり、
室内でのプログラムとなりました。
はじめに、そもそもチョウとは何ぞや?ということで、チョウについてお話。
実際に実体顕微鏡で、蝶の口吻を見ると二つに分かれているのを見て、
みなさん興味津々でした。
そして、チョウの鱗粉転写
「鱗粉転写」とは、
チョウやガの翅にある鱗粉を紙に写し取り胴体部分を描く標本作成です。
では、鱗粉(りんぷん)って??
チョウをさわったら手に粉がついたよ。この粉は、なに?
それは、「鱗粉」というもの。
顕微鏡でみると、魚の鱗のような形をしてて、「鱗粉」。
①急な雨にあっても、翅の鱗粉が水をはじいて、翅が濡れるのを防ぎます。
②飛ぶときに、翅にかかる空気抵抗を鱗粉の凸凹が抑えてくれ、
翅がはばたきやすくしてくれます。
③全身をおおう鱗粉は、体温の調整にも役立ちます。
④翅の模様は、オスがメスにアピールしたり、目玉模様で鳥などの敵を
驚かせる役目があります。
⑤オスの鱗粉には、香りの素が入った袋を持つ発香鱗という特殊な鱗粉があって、
そこから出る香りでメスに交尾を促す機能がある、などです。
このようにさまざまな機能があるのですね!
鱗粉転写の方法は。。。
白い紙にろうそくをこすりつけて、蝶の羽を置いて、紙を半分に折ります。
2つ折りにして表・裏からしっかりこする。紙を開くと鱗粉が転写されています。
ピンセットやハサミを使い、決して翅を指でつままないことが大事だそうです。
写った部分を強くこすらないように慎重にピンセットで膜を取ります。
羽の残りをとりはずしていると、「裏表がわからない~」の声が。。。
そして輪郭に沿ってハサミで切り抜きます。
用紙にレイアウトし、糊で固定。
胴体を描いて、好きな文字や模様を描いて、ラミネートして完成です。
女の子らしい可愛い作品ですね!
手先の器用さというよりも集中力が標本の仕上がりへ見事に反映されていました。
鱗粉転写の活動を通して、芸術の秋を楽しんで、
鱗粉のはたらきや鱗粉がつくる翅の模様の多様性や特徴にについて、
興味や関心を高めるとともにそれらを観察する目を養うことが出来たことでしょう。
自然の中で生きている小さな生きものたちですが、
その構造や生態を知れば知るほど、その素晴らしさに驚ろかされます。
あいにくのお天気で、アサギマダラの観察やマーキングなどは出来ませんでしたが、
参加者のみなさんは、初めての体験することも多く、目を輝かせて積極的に取り組まれ、
「楽しみながら蝶のことがわかった」などと話しておられました。
雨の記念台園地の片隅にひっそりと、ノコンギクの花びらに玉なす雨粒。
9月30日(日)は、台風の影響により
ビジターセンター・ガイドハウスともに閉館いたします。
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