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2017年1月7日

冬にふさわしい観察、葉痕と冬芽、モズのはやにえ!

1月5日から1月19日まで、二十四節気では「小寒(しょうかん)」です。
小寒とは、この後に大寒を控え、寒気がまだ最大にならないという意味です。
これから約1カ月後の節分まで「寒の内」が続き、日1日と寒さが厳しくなり立春に「寒の明け」を迎えます。
1月7日(土)午前10時、六甲山自然保護センターガイドハウスの気温は6度で晴天が広がっています。
山の案内人の当番ガイドさんから次のようなおもしろい情報と写真を提供いただきました。

イイギリの葉痕

 「ガイドハウス前に、めでたいおかめ、ひょっとこ が登場!
 イイギリの冬芽の下の葉痕が、
 ほら、「おかめひょっとこ」に見えませんか?(笑)
 冬には冬のたのしみが♪ 」

 冬は観察するものが少ないですが、葉痕と冬芽の観察をお奨めします。   
落葉樹が秋に葉を落とすのは、冬を越すための工夫です。
冬が来る前に冷たい空気が当たる面積を少しでも減らし、寒さに備えます。
枝の先を見てみると、目や口のように見えるものは葉痕(水分や栄養分などの通す管のあと)で、その顔の上にあるのが冬芽で、まるで重ね着をするように鱗片で覆われています。
冬芽が目覚め、葉が開くには暖かさよりも、むしろ5度以下の寒い日が一定期間続くことが必要だと言われています。
このように、寒い野山の中で、植物の内部では春の準備が進んでいます。

冬は、「モズのはやにえ(早贄)」を見ることができる季節です。
モズは、山から河川敷や田畑におり、獲物を枝にさして「はやにえ」をつくる習性があります。
モズは、スズメよりやや大きく頭でっかちで鋭いくちばしをもった鳥で、昆虫やカエル、ネズミなどを食べます。
 

小さなハンターの モズ

モズは橙褐色の留鳥で、目を横切るように黒い斑があり、顔つきはよく見ると精悍な感じです。また、尾をゆっくりとまわすのが特徴です。秋から冬の間には、単独で縄張りをつくり確保のために、梢の先で甲高い声で「キリッー キィーキーキー キチキチ」と鳴き、「モズの高鳴き」といわれます。
「モズのはやにえを探そう観察会」に参加しました。
当日はカナヘビ、ムカデ、イナゴ、ヨシノボリなどのはやにえを見ることができました。

はやにえ(カナヘビ)

はやにえ(イナゴ)

モズがはやにえをする理由は、①エサの少ない冬場の貯蔵食にするため。②とらえた獲物を木の枝に固定し、少しずつちぎって食べるため。
③縄張りを誇示するため。④狩を楽しんでいるだけ、など様々な意見があるが、
明確な答えは出ていないとのことです。
この犠牲となった生き物などを観察するとともに、自然界の命とつながりに気づくことができました。  

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