“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2021年11月4日
今日(11/4)のガイドハウスの午前10時は、気温12℃。風も少なく、日向はポカポカちょうどよい。
見上げると真っ青な空が広がっているけれど、山野に目を落とすと、紅葉とそろそろ枯野の印象が漂ってきています。
陽の光を通しての紅葉が美しい。写真では、なかなかその鮮度が伝わらないのが残念です。
地面付近の枯野に目を向けると、タンポポのような綿毛がありました。
何でしょう?
センボンヤリ(キク科)です。名前の由来は秋に花茎が伸び、花が咲かずに、槍の穂先みたいな実がつくからだそうです。昔の大名行列の槍を思い出してみてください。この植物は、春は花が開くのですが、秋はほとんど花びらを開かない閉鎖花だそうです。閉鎖花ということは、自家受粉ということになりますね。
もう一つ、面白い植物の表情に出会いました。
ボタンヅル(キンポウゲ科)です。名前の由来は、ツル性で葉の形がボタンの葉に似ているからです。今見えているのは、ボタンヅルの実です。白く伸びているのは種を遠くへ飛ばすための羽状になったものです。もうすぐもっと羽根を広げますよ。
花はないものかと地面を探すと、やっとありましたありました。
とっても地味な花で目立ちませんが、寒さをしのいで咲くのですね。谷筋の湿ったところでソバのような花を咲かせるので、タニソバ(タデ科)と言います。なるほど、少し水の溜まるような所にありました。
こんな彩色のない世界のような地面に一際目立つ花がありました。目が覚めました。
ご存知リンドウ(リンドウ科)です。リンドウは、中国由来で漢字で竜胆と書きます。この根はとても苦いけれど、健胃効果があります。日本では、最高級で苦い苦い熊の胆がありましたが、それよりも効果があるということから、熊よりも格上の竜の字があてられたようです。昔の人はよく考えたものですね。無彩色の地面にパッと華やいで見えました。
天候の安定している今、健康のために、静養のために、散策のために、ぜひ、六甲山へご来山ください。
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