“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2023年8月9日
昨日の8月8日は、立秋で、暦の上では秋に入りましたが、まだ標高約800mの六甲山記念碑台でさえ午前10時の気温は25℃。夏日の温度です。しかしながら、空を見上げると今日の雲の動きがとても速く、風が吹くのでとても心地がいいのです。エゾゼミの賑やかな鳴き声も聞こえますが・・・。
霧が谷の入り口近くには、白い花が見られました。
つる性のキカラスウリ(ウリ科)です。夕方に咲き始め夜の間咲いている花です。今、朝の9時45分なので、もうしぼんでいくところです。花びらについている糸状のものを夜中は精一杯伸ばして虫を誘っています。夜は、白い花が目立つのでしょう。夜ですから、もっぱら蛾を呼んでいるのでしょう。同じ仲間のカラスウリの方は、朝のもっと早い時刻に店じまいするようです。
つる性の花たちが、だんだん増えてくる時期でもあります。つる性の植物たちは、ある程度這い上がってから、花を咲かせるので、花の時期がこのころになるのが多いのでしょう。
よく似た花が咲いていました。
左はヤマノイモ(ヤマノイモ科)で、右はオニドコロ(ヤマノイモ科)です。
花の色が少し違いますね。ヤマノイモは白いですが、オニドコロは緑っぽいです。
どちらも雄花は、写真のように、上向きに穂が出て咲いています。反対に雌花は、どちらも垂れ下がります。
少し雄花と雌花の開花時期もずらして、自家受粉するのを防いでいるのですね。
次は、この時期六甲山を車で走っていると一番、目に飛び込んでくる花です。
フサフジウツギ(ゴマノハグサ科)です。ガイドハウスの前でも咲いています。この花をズームすると・・・
これが、ズームアップしたフサフジウツギです。穂状に花が咲いているのが分かりますね。その中でも下の方から咲いていますね。一度に全部咲かないのです。順番に咲いていくとそれだけトータルとして、長い期間、花を咲かせていることになるので、虫たちが訪れてくれるチャンスが多くなるのです。
同じような咲き方の植物を見つけましたよ。
どちらも穂状に花がついています。
左がリョウブ(リョウブ科)の花で樹木です。右はアキノタムラソウ(シソ科)の花で草本です。
フサフジウツギも同じなのですが、下から順番に咲いているのが分かるでしょうか?
アキノタムラソウの方は、下は実ができつつあって、真ん中辺りが咲いていて、上はまだ蕾です。
穂状に咲く植物は、下から順番に上へ上へと咲いていく花が多いようです。
道端を見下ろしますと、青い小さなクリの実がたくさん落ちていました。
見上げるとクリ(ブナ科)の木がありました。まだたくさん緑のクリの実をつけています。多くの花が受粉に成功したのでしょう。しかし、あまりに多くの実がなりすぎると、クリの樹木自体の体力が持ちません。そこで、あらかじめ余分なクリの実を自ら落としていくのですね。
クリの実を見ましたが、他にも実が生っていました。
これも同じような実ですね。
左はサルナシ(マタタビ科)の実です。猿が好んで食べてナシの形を思い起こさせるということからこの名前がついたようです。キゥイフルーツの近縁種です。
右はカラタチ(ミカン科)の実です。枝には鋭いトゲがあるのが見つかるでしょうか?漢字では唐橘と書き、奈良時代の中国から入ってきたようで、日本の橘の木に対して、中国の橘の木という意味で、カラタチという名前になったそうです。
実を見つけていたら、おかしなものも発見。
実のようにエゴノキ(エゴノキ科)についている小さなバナナ上のものがありました。
実ではなく、エゴノネコアシという虫こぶです。穴があいているでしょう。もうエゴノネコアシアブラムシという虫が出ていったのです。それまでの住居だったのです。違う植物に引っ越しです。
最後は、アジサイの仲間で唯一草本の花です。
クサアジサイ(アジサイ科)です。他のアジサイは、樹木なのですが、これだけは草本なのです。だから、クサの名前がついているのですね。
お昼からは、頭上を雲が覆ってきました。少し湿気は多いようですが、風があるので過ごし良いです。やっぱり市街地とは違いますね。午後3時で27℃です。暑くて運動不足の方に、六甲山上の森林浴がお勧めです。
立秋、秋に入ると実が多くなりますが、今回は、その先駆けとなるブログになりました。
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