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六甲山の学び

“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

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2019年8月30日

草原生植物観察会が開催されました

 神戸ゴルフ倶楽部は、六甲山の草原植生を今にとどめる日本最古のゴルフ場です。8月29日(木曜)に、六甲山全体が深く霧に包まれた天候の中、日頃は立ち入ることができないゴルフ場内において、草原に咲く植物の観察会が開催されました。その様子と、観察できた植物をご紹介します。

 神戸市環境局環境保全部環境都市課、一般社団法人神戸ゴルフ倶楽部、国立公園六甲山地区整備促進協議会の共同開催で、このうち協議会の事務局を私たち兵庫県の神戸県民センターが務めています。またアサヒ飲料(株)が協賛していて「おいしい水 天然水・六甲」のペットボトルが配られ、六甲の様々な魅力に触れることができました。

 受付を済ませてクラブハウスの会議室に着席、各開催者からのご挨拶に始まり、引き続き2つの講演を聞きました。

 神戸ゴルフ倶楽部の支配人の池戸秀行氏からは「神戸ゴルフ倶楽部の歴史」のお話があり、日本で最初のゴルフコースとして誕生したこと、 クラブハウスは西洋建築の設計で有名なヴォーリズ氏が手掛け、当時の内装や設備がそのまま残されていること などを聞きました。由緒ある歴史建築の中での講演は、その厳かな雰囲気の中で聞けるだけでも得をした気持ちになれました。


 続いて、「六甲山の生物相の由来」について講演がありました。講演者は兵庫県における植物研究の権威者として有名な服部保先生です(現在は兵庫県南但馬自然学校 校長、兵庫県立大学 名誉教授)。六甲山の特色を5つ挙げて、中でも先生の持論である「都市山」の定義、そして6系統の生物群が共生交流する場所となっていることから「六交山」とも呼んでいる等々、冗談を交えたお話で予定時間の45分があっという間に終わりました。なお服部先生の講義内容の一部はビジターセンターでも紹介されています。


 講演を聞いた後はいよいよ観察会に出発です。A・Bの2班に分かれ、ゴルフコースを反対方向に廻りました。私にとってゴルフコースを歩くのは初体験なので、生涯に一度きりかもしれない貴重な体験です。それが日本で最初のゴルフコースという光栄に恵まれて、主催者の方に感謝します。

 ここからは、六甲山特有の霧に包まれたゴルフコース内を移動しながら、お目当ての植物はフェアウェイではなくラフで見られるので、ラフ内でボールではなく花を探して歩きます。観察できた草原生の植物を紹介します。

 これらの植物は、六甲山ではここでしか見られないものや、数が少なくなったものなど、普段はなかなかお目にかかることができないものばかりです。他の草が茂りすぎると、生育が妨げられて姿を見ることができなくなる場合があるそうです。このような貴重な植物がみられるのも、神戸ゴルフ倶楽部が適切に維持管理をして、草原生の植物が生育できる環境を残してくださっているおかげです。

 今までは横を通るだけで、近くて遠い存在であった神戸ゴルフ倶楽部が身近に感じられ、しかも六甲の自然生態系の維持にも貢献してくださっていることに感謝しながら帰途につきました。


 <観察できた植物>

マツムシソウ
ツリガネニンジン
ワレモコウ

          

オミナエシ
タチカモメヅル
カワラナデシコ

                     

                                                           

                                                                              

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