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六甲山の学び

“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

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2024年5月10日

過行く春

ゴールデンウィークが終わると春も終盤です。日差しも強くなって季節は初夏の装いに移ろうとしています。

さわやかな青空の元、天覧台からの遠景は大阪湾越しに淡路島がよく見通せます。

東の方に目を向けると、大阪港の彼方には紀伊山地越しに大峰山系まで見渡せます。

 

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山上の森は新緑まっさかりで、常緑樹の深い緑色と相まって落葉樹の明るい緑色がよく映えて、1年でも一番気持ちがよい季節です。

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六甲山の春を彩った桜やスミレなどの花が終わって、今や盛りとヤマツツジの花が山を鮮やかな朱色に染めています。春の桜に続いて六甲を彩るのはこのヤマツツジでしょう。

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ほかにもツツジの仲間たちが次々と咲き始めています。緑と赤のコントラストの葉が美しいのは低木のスノキです。いよいよ釣鐘型の花が付き始めました。鈴のようにぶら下がる姿が可愛らしいですね。

こちらは本家のツリガネツツジ(別名ウスギヨウラク)。今年もその姿を見せてくれました。スノキと同様に釣鐘型の姿が美しいツツジの仲間です。

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お次は今の季節に常連のコバノガマズミ。同じ仲間ではガマズミ、ミヤマガマズミもこの季節の六甲山ではよく見られます。

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次はオトコヨウゾメ。六甲山ではみられる場所が限られるので、花を見る機会が少なく貴重です。

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こんな花も咲いています。葉の真ん中に小さく付いているのが花です。これはハナイカダと言い、花柄(花の軸)を葉の上に伸ばすという珍しい構造をしています。植物にはいろんな形があるのですね。

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つる植物もどんどんつるを伸ばしています。少し前まで沢山咲いていたアケビは花がほぼ終わりましたが、その代わりにムベの花が咲き出しています。このムベはつる性植物には数少ない常緑植物で暖地や海岸近くを生育場所としますが、この六甲山にも見られます。常緑のつる性植物というとキヅタやテイカカズラですが、いずれも暖地性です。

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スミレの花は終わろうとしていますが、足元には別の花が咲き出しました。

随所にみられるのがチゴユリです。ユリの仲間ではないのですがユリに似た花を咲かせるので名づけられました。かつてはユリ科に属していましたが、新分類体系ではイヌサフラン科チゴユリ族です。背が低いうえに花が下を向いて咲くので写真撮影泣かせです。

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お次はアマドコロ。この種もかつてはユリ科に属していましたが、新分類体系ではキジカクシ科ナルコユリ族です。同族のミヤマナルコユリとよく似ていますが、茎の陵や葉の形、花・実の付き方が違うので見分けることができます。

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毎年の楽しみにしている花の1つがハクサンハタザオです。茎が直立して旗竿のような姿に見えるのが由来です。アブラナ科の花はよく見かけますが、花弁が4枚で特有の形をしています。この花は意外と見かける機会が少ないので人気です。

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白花ばかりが続いたので次は黄色の花です。この季節の黄色の花といえばキクの仲間でしょう。イワニガナはその名の通り岩壁や石垣によく生えます。

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最後にマムシグサの仲間をお見せします。マムシグサの仲間は花が独特で、仏炎苞の中に棒状の肉補花序があること、葉の付き方が鳥足型、といった特徴があります。六甲山に多いのはこのコウライテンナンショウです。

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記念碑台の裏の方にあるミツバチの箱には、今日もミツバチが集まっています。春咲きの花の蜜を集めて来たのでしょう。

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このように六甲山は今、1年で最もすがすがしい季節を迎えています。

山に上がってくるたびに、季節の移ろいを感じます。次回をお楽しみに!

 

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