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2023年2月21日

冬の木の芽(冬芽)の表情をを知っていますか

今日(2/21)の六甲ケーブル山上駅(標高737m)の午前9時30分の気温は、零下3℃。

ケーブルを降りると、思わずブルっとくる。粉雪が舞う。手袋をはめて、木の芽(冬芽)の様子を見ることにする。

JR六甲道から、六甲山の表情ははっきりわかったので、山上からもいい眺めかと思いきや、淡路島と和歌山の間の紀淡海峡にある

友ヶ島がかすんで見えるぐらいの視界。期待していたほどではなかった。

まず、赤い枝が目につく。

ミズキ(ミズキ科)である。ミズキは、六甲山の比較的標高の高い所にある。同じ仲間のクマノミズキという樹木は、標高の低い所にもあるのだが。この赤い所から春先、大きな葉がでてくる。樹木はよく見ていると、新しい枝は赤い色であることが多い。新しいので瑞々しいのはいいのであるが、寒い季節は水分は禁物。水は0℃以下で凍るので、枝の中で水が凍ってしまうと大変。だから、水分に何かを溶かして0℃以下になっても凍りにくくしているようだ。その際に色素のアントシアンが出てくるので赤くなるようである。

次も赤い細い枝が見えてきました。

オオモミジ(ムクロジ科)である。よくあるイロハモミジより少し大きめの葉だから、オオモミジなのだろうか。仲良く木の芽2つ並んでいるのが特徴である。

先程のミズキも同じなのだが、春に出てくる花や葉の寒さ対策として、ウロコ状の固い服(この場合は赤色)を着てるんだよ。このオオモミジは、それに白い腹巻までしてるね。

次は面白い形の木の芽もあったよ。

クロモジ(クスノキ科)の木の芽である。漢字でいうと小という字に似ている。この木の芽は、春のなると横の丸い2つの木の芽からは、花。真ん中のとんがっている木の芽からは、葉が出るんだよ。ちゃんと分担しているんだね。これもしっかり花や葉を皮のようなもので守っているね。

しかし、次はよく見ると違うんだよ。

これは、アジサイ(アジサイ科)だ。木の芽が赤色なのは似ているけれど、筋がいってるでしょう。これは何かわかるかな?

実は、この筋は葉の筋(葉脈)なんだ。ということは、皮みたいなのに守られずに、アジサイは葉そのままで寒さに対して頑張っているんだ。すごいよ。

記念碑台(標高約800m)近づいてくると、急に風が強くなってきた。

枝に何か白いものがついているではありませんか。よく見ると・・・

ネズミモチ(モクセイ科)が震えてる。同じ方向に氷の先が伸びているのが分かるでしょうか?風の強さがわかりますね。

このきれいな氷の芸術。写真が鮮明でないのが悔しい。ぜひ実物をみにきてほしいね。

木の芽から逸れてしまいましたが、少しの標高の違いで自然の凄さがわかります。

では、最後に一つだけ。

エゴノキ(エゴノキ科)である。氷の粒が乗っていました。枝の先をよくご覧ください。大きな芽に小さな芽がおんぶされているのが分かるでしょうか?

この木の芽の特徴はこれ。主芽(しゅが)と副芽(ふくが)と言います。主芽がどんどん成長するのですが、もし主芽が傷んだり食べられたりした場合、副芽がその後を継いで成長するのである。言わば、念のための木の芽がおんぶされているのですね。

木の芽を見るのが絶好の時期。また、この続きは、第2弾でお届けします。乞うご期待を!!

 

 

 

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