2025年6月12日

6月の花

６月に入って梅雨の季節となりました。街や公園では梅雨の植物の代名詞と言えるアジサイの花も咲きだしています。六甲山の植物はどうでしょうか。街でよく見かける植栽の西洋アジサイはまだつぼみの状態です。

新緑で明るかった山肌の緑は夏色に置き換わり、ヤマツツジなどの明るい色合いの花に代わって白い花が目立ちます。近づいてよくみると白い花の樹木はウツギです。他にもヤマボウシ、エゴノキ、タンナサワフタギなど、白い花が目立つ季節です。

観察コースで花が一番多いのは南側に面して日当たりのよい霧が谷コースです。６月の花を探しに霧が谷コースを歩くことにします。早速ウツギ、タンナサワフタギの花と出会います。

ウツギは白い花ですが、ウツギの仲間でもヤブウツギは赤い花、ハコネウツギは白と桃色のツートンカラーです。

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エゴノキは落ちた花が路面に広がるので下を見て歩いても気が付きます。

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ガマズミやノイバラもこの季節に白い花を咲かせます。

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こんな花も見つけました。シラキです。紅葉が鮮やかで秋にはよく目立ちますが、花は目立たないので花が咲いていると気付きません。

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春の花が終わって足元の草本植物は花が少なくなったのですが、この季節ならではの花が見られます。ユキノシタの花は花弁が２枚垂れ下がる姿が個性的ですね。

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この季節が一番楽しみという植物もあります。ナガバモミジイチゴです。野イチゴ類では一番おいしい果実といわれています。

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他のコースへも足を運びました。

神戸ゴルフクラブのゴルフ場は芝の緑が色濃くなってきました。

梅雨空の下で視界はよくありませんが摩耶山が遠望できます。

二つ池では、モリアオガエルが池を覆う樹木の枝にたくさん卵塊をぶら下げていて、オタマジャクシとなる季節を待っています。

二つ池があるホテルコース（ノースロード）はコアジサイが特に多い散歩道です。アジサイの中では一番に咲きだしました。西洋アジサイやヤマアジサイはまだつぼみ状態です。コアジサイは西洋アジサイのような装飾花がなく、青いおしべから爽やかな香りを漂わせています。

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ガイドハウスに戻ってもホトトギスが声高々に鳴き続け、夏の到来を告げています。「てっぺんかけたか」「特許許可局」などと聞きなされ、なわばりを宣言しているのでしょう。しかし声は聞こえても姿はみせてくれません。

華やかな春の季節が過ぎ去った後も、花が絶えることがない六甲山。これから六甲山はアジサイが次々と咲いてきて、１年で最も六甲らしい季節を迎えるでしょう。