“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2015年12月20日
ヤブコウジ (藪柑子)
ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
学名: Ardisia japonica
葉は常緑。背丈10~30cmの小さいながらも木本。
常緑小低木ということになります。
万両、千両、百両(カラタチバナ)、
十両(ヤブコウジ)、一両(アリドウシ)といわれて、
お正月近くになるとお店に並ぶ、「○両」と呼ばれる縁起木です。
この小さな木は、北海道から九州まで広く分布していて、
林床で目にすることができます。
夏には葉の下に隠れるように、小さな白い清楚な花を開き、
実は晩秋から冬にかけて熟し、5mmほどの実をつけます。
なんとも艶やかな赤ですね。
下草の枯れ果てた林の中や、冬枯れの山道の際では、
この時期、その赤い実が人目をひきます。
それゆえ古代から注目されてきたのでしょうか。。。
葉の陰に隠れるように色づくので、万葉集では次のように歌われています。
・・・あしひきの山橘の色に出でよ 語らひ継ぎて逢ふこともあらむ (春日王)・・・
山橘(ヤブコウジの別名)の実の色のような恋心を隠さずに面に出しなさい、
そうすれば人に語られ噂になって、かえって逢うことができますよ、
。。。という意味でしょうか。
この時代の人々にとって恋はまさに秘め事であり表に出すことをは無いでしょうか。
まぁ なんて大胆な、そんな常識にとらわれない発想をする春日王。
恋歌に用いられるほどに美しい色合いの赤。
ヤブコウジの赤は隠しきれない恋の色。
ヤブコウジを山橘と名付ける意は、
お雛さまの節句飾りでもよく知られた「右近の橘、左近の紅梅」の2つの植物は、
日本で最も位の高い建物である、紫宸殿(現在の京都御所)の南庭に植えられています。
橘は葉下蔭に小さな実を輝かせ、その姿にヤブコウジが似ていることを重し、
ヤブコウジにその尊い橘の名が符されたことから、
万葉の往時の人々の山橘への観し方の高さをうかがい知ることが出来ますね。
冬も枯れない葉と美しい赤い実は、
「卯杖(うづえ)の飾り」(枕草子)、
「髪そぎの時の山菅(やますげ)に添ふる」(古今栄雅抄)、
「祝儀のかざり物」(貞丈雑記)などに古くは使われていました。
正月初卯の日にウツギの枝をヒカゲノカズラで巻き、ヤブコウジを挿す行事は、
今も、京都の上賀茂神社の卯杖の神事に残っています。
ヤブコウジに赤い実を見ると、いよいよ年末が近くなった気がしますね。
お昼頃は5℃
記念碑台からの景色はぼんやりしてましたが。。。
近くの山々より、遠くの山々が雲の上から見えるという、不思議な光景が見られました。
明後日 22日は、二十四節気の冬至です。
冬至の日は、1年で最も日が短く夜が長い日で、
気温ぐっと低なりこれから寒さ本番となります。
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