“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.
2021年6月15日
先日、友人から、「オオバアサガラが咲いているよ。」と教えてもらい、早速、観に出かけました。
六甲山では、少ない樹木。
有馬口から、逢山峡を辿って歩を進めていた時のことです。
陽だまりの道を、何者かが、サァ~と走りました。
シャッターチャンスだ、と思うのですが、カメラを取り出すのがやっぱり遅れました。
すぐに、日陰に入って逃げようとするところをやっと撮りました。
何だかわかるでしょうか?
相手も慌てていましたが、こちらも慌てていました。モグラでした。明るい場所に出て、ビックリ仰天しているようでした。
よく見ると、上向きのモグラの指先が分かると思います。
思いもよらぬ出会いは、ままあるものです。
そっとしておきましょう、ということで、オオバアサガラへ。
この連なるような白い花が、オオバアサガラ(エゴノキ科)です。図鑑には、枝が折れやすいと書いていますが、花は、その枝の先端につくのです。
この木の材は柔らかく、麻の皮をむいた茎(麻幹=おがら)に柔らかさが似ているので、アサガラ、というそうです。その仲間のアサガラよりも葉が大きいので、オオバアサガラと呼ばれるようです。
その近くに、ちょこんと可愛い実を見つけました。
葉っぱの真ん中に実がついています。ハナイカダ(ハナイカダ科)です。実が葉の上にあるのだから、花もそこに咲いていたことは想像できるでしょう。
ハナイカダという名前が付いたわけも、何となく想像できると思います。ファンタスティックな名前ですね。
これを見つけると、嬉しい気分になるのは、私だけでしょうか?
オオバアサガラもハナイカダもよく谷筋にあるようです。
少し引き返すと、オオバアサガラを同じように観察に訪れた仲間の3人組に出会いました。植物談義を少々・・・。
場所は変わって。
記念碑台近くの池では、黄色い花が咲いていました。
アサザ(ミツガシワ科)です。水辺の浅い所で咲くので、アサザという名前になったようです。全国規模で、減ってきたアサザを増やす運動をし、だいぶ回復してきているようです。
この1週間で、咲き始めた花がありました。
上手に並んでいるでしょう。トウゴクシソバタツナミ(シソ科)です。一挙に咲き始めました。
花の下にある斑点は、蜜標と言って、虫たちに、「ここに蜜があるよ」と教えている印なのです。
虫たちに、蜜を渡して花粉を運んでもらう、ギブアンドテイクなのです。
最後は、この花です。
とっても可憐な花に見えるヤマシグレ(レンプクソウ科)です。ヤマシグレとは、何とも名前もいいですねぇ。一つだけ咲いていました。筒のような花です。
写真では、大きく見えますが、本当は、この花のかたまりでも約4cmぐらいでしょうか。
今回のブログでは敢えて、レッドデータである貴重種を2種類紹介しています。しかし、小さな貴重な植物は、なかなか紹介できません。
例えば、つぼみだったササユリを咲いているかな、と見に行ったらなくなっていた、という話をよく耳にします。
だから、紹介したくてもできない現実があります。
植物たちを未来へつないでいくためには、植物たちの成長をそっと一歩下がって温かく見守り続けることだと思います。
六甲山ビジターセンターで観察会を催している目的の一つは、その思いを共有する輪を広げていきたいからです。
土日祝日に、いつも開催している観察会にどうぞご参加ください。
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