六甲山ビジターセンター Mt.Rokko Visitor Center

六甲山の学び

“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

てんきとくらす

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2020年6月4日

六甲山自然体験シアターの試行と草花と

今日は、六甲山ビジターセンターで、六甲山自然体験シアターを試行する日でした。公開日は、6月9日です。そのため、関係者が集まり、自然体験シアターがいかなるものかを紹介しながら、いかに来館者の皆さま方に、よき体験をして頂くかの設定を話し合う場でもありました。

まずは、県民センターからのあいさつに始まり、シアターの概要の説明もありました。六甲山ゾーン、摩耶山ゾーン、布引ゾーン、再度山ゾーンの4つのゾーンによる映像が選んで流れるのです。

関係者のみなさんが、見入る中、技術的な面での説明もありました。正面、右面、左面、下面の4面の立体感ある映像。ドローンによる迫力の景色が目に飛び込んでくることも分かりました。

この映像体験をきっかけにして、より自然に親しみを持って、今よく言われる共生を考えてみてほしいものです。

共生と言えば、自然観察。先週、記念碑台近くにササバギンランが咲いていました。昨年も少し違う場所に咲いていたのですが、すぐに誰やらに取られてしまいました。そこで、今年は、ギンランにすみませんね、と言いながら、花の周りに柵を施しました。

可憐な美しさから、ほしいなあ、と思うかもしれませんが、貴重種です。とるのは、写真だけにして下さいね。1週間後の今日も無事咲いていました。盗られなくてよかったね。みなさん、ありがとう。

そっと咲いているのを見守る、というのも、花と人との共生かもしれません。

 

反対に、左にあるような3枚1組のような葉っぱを見つけたらご用心。

これは、ツタウルシと言います。

ウルシという言葉は、聞いたことがあるでしょう。

皮膚の弱い人は、ウルシにかぶれる、とよく言われますが、このツタウルシは、ウルシの中でも最強。

近寄っただけでもかぶれる人があるようです。

山に入るときは、できるだけ皮膚を出さないことです。

これは、植物と共に生きる知恵でしょう。

今日の最後は、標高約800mの記念碑台でも、咲き始めた花です。この近くで、今年初めて咲いているのを見つけました。

コアジサイです。アジサイの仲間は、ほとんどが飾り花と言って、虫たちから見つけられやすいように、大きな花びらが付いていますが、コアジサイにはありません。虫たちに見つけられにくいのでは、と思うのですが、ご心配なく。その代わり、コアジサイは、香りがあるのです。ほんのり甘い香りです。香りが虫を集める武器なのですね。コアジサイに出会ったら、匂ってください。いい香りですよ。これは、植物と虫の共生でしょう。

6月のガイドハウス出発の観察会は、コアジサイと出会います。それから、梅雨になると、モリアオガエルの卵たちにも出会えるでしょう。それに、もう一つおいしい野イチゴにも出会えますよ。

観察会の出発時間は、土日祝日の午前11時と午後1時30分の2回です。山の案内人がガイドハウスでお待ちしています。無料で予約なしです。ぜひ、自然体験を、シアターで、観察会で、一挙両得でして下さいね。

 

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