六甲山ビジターセンター Mt.Rokko Visitor Center

六甲山の学び

“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

てんきとくらす

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2019年4月16日

押し寄せる春

六甲ケーブルで登っていくと、季節の移り変わりが、今ほどわかる時期はないでしょう。ケーブル下では満開を過ぎたサクラが、ケーブルの中間点よりも下あたりのサクラは、今日(4月16日)は、満開。そして、中間点より少し上あたりから、サクラの開花がだんだん減ってくる。山上駅付近(標高約740m)では、サクラはまだ咲いていない。何しろこのあたりになると、東北地方北部と気温が似るのである。サクラがまだなのは、同じですね。

キブシ(キブシ科)

六甲ケーブル山上駅から、さらに登り、六甲山ガイドハウスを起点とする観察コースの霧が谷の道をたどると、黄色の花が鮮やかに映る。キブシの花である。遠くから見ると花が折り重なっているようだ。上から見下ろしているので、花の中の様子は分かりませんが・・・。

花の中の様子が分かる花を見つけました。

ヒサカキ(サカキ科)

これは、少し見上げてみえるヒサカキだ。この花が咲きだすと、ガス臭が漂い始める。だから、この季節になるとガス会社さんへ、ガス漏れがあるのではないか?との問い合わせがあるそうだ。

足元を見ると、少しずつかわいい花たちが咲き始めている。その中で咲き始めたスミレを紹介。最初にに発見したのはタチツボスミレ。

タチツボスミレ(スミレ科)

花の色が、少し薄めの紫色である。ツボ(坪)というのは庭という意味で、身近にあるスミレという意味があるそうです。

ニオイスミレ(スミレ科)

次に見つけたのは、ニオイスミレ。葉が丸っこくて少し大きい。花を触って香りを嗅ぐと、まろやかな香ばしさが漂ってくる。名前の通りである。香水の原料としても利用されたようです。

ニオイタチツボスミレ(スミレ科)

同じニオイのつくスミレを発見。ニオイタチツボスミレだ。ニオイスミレほどは、香りはなかったが、香りの強さは個体差があるようだ。このスミレは、凛とした気品ある佇まいを持っている。そういう印象を感じるのは不思議である。

ツボスミレ(スミレ科)

もう1種類見つけた。小さくて見落としそう。今までの中では一番小さく白花のツボスミレである。

スミレだけでも4種類発見できました。ほかにショウジョウバカマやキランソウ、カキドオシ、ヤマネコノメソウ、ミヤマカタバミなどが咲き始めました。

六甲山ビジターセンターの周りの観察コースも花々がそろそろ賑やかになってきました。春が里から確実に押し寄せてくるのがわかります。

土日祝日は、午前11:00と午後1:30より自然観察会を無料で、予約なしで実施しています。ぜひ、六甲山に春が押し寄せる様子を感じ取りに来てください。

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