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六甲山の学び

“Facility introduction”, “Guide tour”, “HighKing trail” is translated into English.

てんきとくらす

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2021年12月14日

植物たちの今

昨日から冷え込みが厳しく、いよいよ本格的な冬の到来です。紅葉も終わって落葉樹はすっかり冬姿です。

冬空の下、いつもの観察コースを歩けば、澄渡った冬空を背に、ススキが風を受けて揺れています。秋の余韻が残っていて風情を感じます。

花の痕跡が随所に残るのはノコンギクです。キク科の植物は花が散った後に球形の冠毛を伸ばします。冠毛と共に種を飛ばして今年の役割を終えます。

センニンソウは仙人の髭のような白い毛から名付けられたのですが、時節柄サンタクロースを思い起こさせます。きっとクリスマスまで、優雅な姿を留めてくれるでしょう。

秋咲きのナワシログミは、花が終わって果実の形ができてきました。冬の寒さを耐えしのんで晩春に赤く熟します。

紫色の清楚な実が残るのはムラサキシキブです。紫式部の名前を冠しているだけあって優雅ですね。細く尖がっているのは冬芽です。冬芽が芽鱗(冬芽を覆う皮)に包まれない裸芽で、よく見ると葉脈が目立ちます。

 

人がめっきり少なくなった六甲山ですが、植物たちはいろんな姿で冬を生き抜いていきます。自然観察には冬休みはなく、歩くたびに新たな発見がありますよ。

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